クレベリンの製造元の大幸薬品の柴田仁会長が、大幸薬品の株式を3%保有する興和に96億円を支払うように求める訴訟を起こされていました。クレベリンと言えば、消費者庁から景品表示法に違反するとして、6億円余りの課徴金を支払うよう命じられた会社です。
クレベリンの柴田仁会長が興和に訴訟された原因とは?
クレベリンの柴田仁会長が、興和に訴訟を起こされた原因は、大幸薬品の株主である興和が「損害を被った」という事が原因です。
大幸薬品は、クレベリンの景品表示法違反の再発防止命令を受けて業績が悪化していて、2021年12月期連結純損益は約96億円の大幅な赤字とななりました。
興和は、柴田仁会長が善管注意義務違反などがあったとして約96億円の損害賠償を求める株主代表訴訟を起こしました。この2021年12月期の損失を賠償額として支払うように求めています。
興和とはどんな会社?
大幸薬品の会長を相手に訴訟を起こした「興和」とは、愛知県名古屋市中区に本社を置く日本の大手専門商社です。
事業としては、商社部門とメーカー部門に分かれていて、商社部門は、繊維、機械、建材、船舶、鉱物資源、化成品原料、生活関連物資の貿易を行っています。メーカー部門は、医薬品、医療用機器、光学機器、省エネ関連製品の製造を行っています。
興和のメーカー部門の医薬品の代表的な商品として、「ウナコーワ」「キューピーコーワ」「キャベジンコーワ」などがあります。あの大谷翔平選手がスポンサー契約をしている商品「バンテリン」も、興和の主力商品の一つです。
訴訟の影響なし?大幸薬品の株価の推移
日付 | 株価 | |
2022.11.24 | 548 | 半年前の株価 |
2023.04.11 | 383 | 再発防止命令を受ける |
2023.05.19 | 385 | 興和からの訴訟 |
消費者庁から、景品表示法の課徴金としては過去最高額の6億744万円を支払うように命じられた大幸薬品ですが、株価的にはそんなに影響がなかったように見受けられます。大幸薬品の株価は、2020年の8月頃には2500円もしていたんですけどね~
大幸薬品が「再発防止命令」を受けたあとのコメント
大幸薬品は、消費者庁から再発防止命令を受けて「関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。景品表示法に関する考え方について、役員・従業員への周知徹底、広告審査体制強化を行い、再発防止に努めております」とコメントをしていました。
まとめ
今回、クレベリンの大幸薬品の柴田仁会長が、バンテリンの興和から訴訟をされたのは、会長としての「責任問題」を問われているからでしょう。
正直言って、この会長が商品開発やパッケージについて、あれこれ指示したとは思えませんが、コロナが蔓延している中で、クレベリンで莫大に売り上げを伸ばしたのも事実です。
そのクレベリンが、消費者庁から景品表示法の「優良誤認」と指摘されたのなら、その責任もとる必要があると思います。